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【プロ野球】カープ3連覇を支えた田中広輔が振り返る野球人生 プロ志望届を2度見送ってからの指名は「不思議な感情になった」 (3ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文text by Junichi Shiratori

【意外だった広島からの指名】

――田中さんは東海大学を卒業後、社会人野球の強豪、JR東日本に入団しました。都市対抗野球で活躍しましたが、大会の魅力を聞かせてください。

「社会人が真剣にトーナメントを戦い、試合の勝敗で本気で涙を流すすばらしさは、プロ野球とはひと味違う醍醐味があります。勝利を目指すまでのプロセスの大切さは、社会人野球を通して学ばせてもらったと思います」

――入社1年目からレギュラーの座を掴み、新人王にあたる「若獅子賞」を受賞。"社会人ナンバーワン野手"として注目を集めましたね。

「JR東日本での充実した日々を過ごしつつも、やっぱりプロの世界に行きたい気持ちがあったので、『なんとしても目立たなければ......』という思いで臨みました。前年の優勝チームに入団させていただき、チーム自体の注目度も高いなかで好成績を残し、目標としていた賞を手にできたのは、本当にうれしかったです。『これで、少しは夢に近づけたのかもしれない』と自信を深められました」

――ちなみにJR東日本時代には、練習以外の時間に業務を行なうこともあったんでしょうか?

「シーズンオフになるとスーツで会社に出向き、運転席や駅に出向いて業務に励んだり、実習に取り組むこともありました。時には東京駅の中央線ホームに立ち、満員電車のお客様対応なども経験させてもらいましたね。今、振り返ってみると、社会人野球で培ったさまざまな経験が、その後の野球人生で大いに役立っている感覚があるので、それを味わえてよかったです」

――そして、2013年のドラフト会議で広島から3位指名を受けました。

「大変ありがたいことに、ドラフト前から高評価をいただいていたので、『おそらくプロ野球選手にはなれる。あとは何位で、どの球団に指名されるか』という状態で、ドラフト当日を迎えました。

 ドラフトにかかった点はうれしかったですが、西日本はほとんど馴染みがなかったエリアで、広島には一度も足を踏み入れたことがなかったので、指名は意外でしたね。期待とも不安とも取れる不思議な感情になりましたし、その後の野球人生をイメージするまでに少し時間がかかったような気がします」

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