【高校野球】投手か打者か、それとも二刀流か 山梨学院・菰田陽生に見る13年前の大谷翔平との符合 (2ページ目)
【選抜以降に本塁打量産】
3対2と1点リードして迎えた5回裏。一死走者なしの場面で、菰田は3回目の打席に入った。
悠然と構える姿が、大物感を増幅させる。スムーズにバットを振り抜くと、打球は無風のセンター上空へと弾け飛び、そのままバックスクリーンに直撃した。菰田がバックスクリーンに放り込んだのは、高校生になって初めてだという。
「夏の甲子園が終わったあと、タイミングの取り方やどのボールを打つべきか指導を受けて、バッティングの状態がよくなってきていました。夏までは、何でも打とうとしすぎていたので」
この一発で、高校通算本塁打は何本になったのか。囲み取材で問われた菰田は、こう答えている。
「30何本くらいです」
今春の選抜時点で高校通算6本だったことを考えると、半年あまりで30本近くも増えた計算になる。そして、本数を明確に数えていないところに、菰田が本塁打の数にこだわっていないことがうかがえた。
「本塁打の数は重視していないですか?」と尋ねると、菰田は「そうですね」とうなずいた。
「まずは公式戦で、しっかりと結果を残すことが大事だと考えています」
菰田は1年前の関東大会でも、中堅方向へ衝撃的な一打を放っている。東海大相模との初戦、途中出場した菰田はドラフト候補だった福田拓翔の快速球をとらえ、センターオーバーの二塁打を放っている。インパクトの瞬間、「ドカン!」と爆発音が響くようなスケール満点の一打だった。
1年前はフェンスまで届かなかった打球が、今年はバックスクリーンにぶつけるまで伸びている。その点について聞くと、菰田はうれしそうな表情でこう答えた。
「冬に筋トレをやってきた成果が、今のバッティングにつながったと思います」
【部長は"投手・菰田"に期待】
一方、心配された右ヒジの状態は、石橋を叩いて渡るように調整してきたこともあり、良好のようだ。菰田は投手としての状態を「徐々に上がってきています」と語る。
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