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【プロ野球】ゴールデン・グラブ賞8回受賞の辻発彦が選ぶ「鉄壁の守備ベストナイン」 (2ページ目)

【うまさ、速さがそろった華麗なるプレー】

上重 続いてセカンドです。

 篠塚和典さん(巨人)かな。うまいなと思うところは、プレーの柔らかさというか、篠塚さんも強肩ってわけじゃないんですけど、それを補う、捕ってから投げるまでの速さと正確さがありました。

上重 では、サードはいかがですか?

 サードもいっぱいいるな......。守備もそうですけど、足(の速さ)とか、バッティングとか見ちゃうと、松永浩美(阪急、阪神、ダイエー)さんかな。

上重 守備だと、どういうところがすごいと思っていましたか?

 (飛んでくるボールへの)反応がよかったところです。肩も強かったですしね。

上重 続いて、ショートにいきましょう。

 僕がヤクルトにいた頃だと思うんですけども、小坂誠さん(千葉ロッテ、巨人、東北楽天)ですね。すごいなと思いましたよ。

上重 どういったところにすごさを感じたんですか?

 打球が飛んだ時には、もうそこにいる。それこそ華麗というか、捕ったと思ったら投げている感じでした。

上重 それはスタートがいいってことですか?

 そうですね。(どこに飛んでくるかという)読みも当然あって、極端な話にはなりますが、二遊間はピッチャーが投げたらバットの角度でどこに飛んでくるのかわかるんですよ。彼は本当にうまいな、すごいなと思いました。

上重 辻さんがヤクルトにいた時のショートは、もう宮本慎也さんでしたか?

 まだ池山隆寛さんかな。(宮本)慎也もうまかったですよ。

上重 外野手はいかがですか?

 どう考えてもライトはイチローさん(オリックス)。それは間違いない。センターは、やっぱり秋山幸二(西武)を入れたいな。内野から外野になって、足も速いですしね。

上重 秋山さんも当時で言うとメジャーに一番近かった選手なんて言われていましたよね。

 間違いなくそうだったと思います。あとひとり......悩みますね。レフトは飯田哲也(ヤクルト)かな。取るだけじゃなくてやっぱり足もあったし、守備範囲も広いんだけど捕ってからが速かった。飯田の送球の速さとか、正確さはすごかったです。

上重 元々キャッチャーですからね。

【Profile】
辻発彦(つじ・はつひこ)/1958年10月24日、佐賀県出身。1983年にドラフト2位で西武ライオンズに入団。16年間の現役時代で複数のゴールデン・グラブ賞やベストナインを受賞。2017年より2022年まで6年間、埼玉西武ライオンズ監督を務めた。現在は野球解説者として活動している。

上重聡(かみしげ・さとし)/1980年5月2日生まれ、大阪府出身。PL学園時代にエースとして活躍。立教大では東京六大学リーグで史上ふたり目の完全試合を達成。卒業後の2003年にアナウンサーとして日本テレビに入社。2024年3月末をもって同社を退社し、現在はフリーアナウンサーとして活動している。

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