宮本慎也が選ぶ2026年WBCの侍ジャパン「ホームランを打てる選手は絶対にそろえないといけない」 (2ページ目)
大木 残るはDHと外野です。
宮本 DHは大谷を投手と併用ですね。
大木 じゃあ、外野の3人は?
宮本 鈴木誠也はDHが多くて守備機会が少ないので、どこを守らせようかなというところなんですよね。 ライトにサトテルを入れたいので、センターに鈴木ってなるかな。あとひとり......すみません、めっちゃ忘れていました。 近藤健介(ソフトバンク)です。
大木 スーパープレーヤーがいましたね。
宮本 あとサブ的に言うと、周東佑京(ソフトバンク)はバッティングもよくなっているし、スタメンでも使えるようになってきていますよね。
大木 ほかにも吉田正尚とか。
宮本 ゲームにあんまり出てないですよね。 でも、必要な選手だと思います。僕が監督だったらこんな感じのメンバーかな。
大木 打てる選手が多い印象ですが...。
宮本 基本的に僕の考え方なんですけど、最初から守備を固めて、ここっていうチャンスで代打を出すとするじゃないですか。それで勝ち越すとしますよね、そうすると、守備が弱くなっちゃうんですよ。だから、 簡単に言うとアメフト方式ですね。 「君たち、まず点を取りなさい。点を取った瞬間にガラッと変えますよ」っていうのでいいかなと僕は思っています。
特にある程度ホームランを打てるバッターを揃えないと。みなさん、前回のWBCをよく思い出してください。 決勝戦、3-2で日本が勝ちました。 全5点のうち4点(アメリカ2本、日本2本)がホームランです。しかもソロホームランです。
結局、いいピッチャーがショートイニングでバンバンくると、連打は難しいんですよ。 でも、ホームランを打てるやつがいれば、ハマった時に1点が取れるじゃないですか。だから、ホームランを打てる選手は絶対にそろえないといけないです。
僕も国際大会を経験しましたけど、どうしてもスモールベースボールに走るんですよ、パワーで勝てないから。でも、それでずっと負け続けたわけじゃないですか。 東京五輪では勝ちましたけど。だから、一昨年のWBCでは、栗山(英樹)さんはパワーのある選手を集めましたよね。 サブに中野拓夢だったり、周東だったりがいましたけど、基本的にレギュラーはパワーヒッターである程度固めていました。 ショート(源田壮亮)はちょっと別でしたけど。ピッチャーもパワーピッチャーばかりを選んだんですよ。
僕は栗山さんのメンバー編成はちょっとびっくりしたし、それで勝ったっていうのは、すごく大きな価値があると思ったんです。日本がパワーで勝ったという。
それもこれも大谷がいないと話にならないですけどね。僕はパワーがなかったし、違うタイプの選手でしたけど、こういう野球のほうが好きなんです。 野球の基本的な部分はしっかりやらないといけないですよ、 もちろん。でもホームランを打てる選手は多いほうがいいし、点が取れたほうがいいんです。
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