【プロ野球】篠塚和典からリチャードへ、確率を上げるための打撃を指南 泉口友汰の打撃を「少し取り入れてみてもいい」 (2ページ目)
――変化球の対応が大きな課題ですね。
篠塚 変化球を狙っている時があるのですが、変化球でもストレートを打つ時と同じようなスイングをしてしまうんです。すべて100パーセントで振っていたら、確率は悪くなりますよ。ストレートを70~80パーセントくらいで振って、変化球に対しては振るパーセンテージを調整していかないと。
彼のパワーであれば、50パーセントくらいの力でスタンドへ運べますよ。常にマン振りではなく、コンパクトに振ったり、バットのヘッドを落とすだけで内野の頭を越える打球を打ったりと、状況に応じた打撃の感覚、技術を身につけなければいけません。
――ドラフト3位ルーキー、荒巻悠選手はいかがですか?
篠塚 リチャードと一緒です。彼もある程度振っていくバッターなんで、状況に応じて長打を狙っていい場面と、チーム打撃を使い分けできるようになるためにファームで勉強してもらっていると思います。
ピッチャーのボールの速さによって、ヘッドスピードじゃないですが、振るパーセンテージを意識していかないと。今はピッチャーのほうが力が上ですから。3割バッターがそれぞれのリーグにひとりか2人しかいないじゃない。そういうピッチャーを打っていくためには、技術を細かく追求していくべきです。
――キャベッジ選手は安定感に欠けるとのことですが、要因はどこにありますか?
篠塚 逆方向に強い打球を飛ばしますし、予想していたよりは姿勢もいいのですが、波が激しい。課題は速いボールや、インサイドのボールへの対応ですね。ボールの見極めもそうです。エリエ・エルナンデスに関しては故障というか、状態も落としているんでしょうけど、あまりよくないです。
【泉口の好調の理由は?】
――チームとしては、失策数がリーグワーストの74個。守備面をどう見ていますか?
篠塚 昨シーズンはリーグで1番少なかった(58個)と思うのですが、やはりエラーから失点するケースも目立ちましたよね。特に点がなかなか取れないなかで、守りも崩れてしまうと試合のリズムが作れません。
FAで加入して1年目の甲斐拓也も苦労していますが、やはりリーグが変わるといろいろな部分が違いますし、セ・リーグのバッターの傾向を覚えていくシーズンだと思うんです。ただ、守備面に関しては徐々に慣れるでしょうからさほど心配していません。彼の場合はバッティングですよね。最初はピッチャーもどんなバッターか手探りの部分があったと思いますが、彼はマン振りするタイプ。ハマっている時はいいのですが、やはり相手も研究してきますから。
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