「令和の琉球トルネード」亜細亜大・山城京平 独学でたどり着いたフォームと最速154キロのストレート (4ページ目)
一方、フィジカル面の課題を聞くと、山城は「体重が73キロあった時のボールが一番よかったので増やしたいんですけど、なかなか増えないです」と悩みを吐露した。そこで好きな食べ物を聞いてみると、山城はいの一番に「梨」を挙げた。たしかに、体重があまり増えそうにない選手のセレクトだと感じてしまった。
今夏は大学日本代表として、日米大学選手権を戦う。大会後の8月31日には、故郷・沖縄(セルラースタジアム)で高校日本代表の壮行試合として大学日本代表戦が予定されている。その件を話題に出すと、山城の表情が、パッと明るくなった。
「沖縄で投げるのは、すごく楽しみですね。(興南の同期の)山形(球道/立教大)も、まさか一緒に選ばれるとは思っていなかったので、よかったです」
ひとまわり大きな投手となって、凱旋登板を飾れるのか。新たな「琉球トルネード」は、独自の地平を切り拓こうとしている。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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