星野伸之のパ・リーグ順位予想 打倒・ソフトバンクへ上位に進出しそうなチーム、心配が多いチームは? (2ページ目)
【2位予想:日本ハム】
――日本ハムは昨季と同じ2位予想ですね。
星野 日本ハムもキャッチャー陣は、経験豊富な伏見寅威、昨季も経験を積んだ田宮裕涼をはじめ、郡司裕也や清水優心など充実しています。なので、長いシーズンをうまい具合に回していけると思いますし、田宮や郡司は打撃でも期待できます。
先発も伊藤大海、加藤 貴之、山﨑福也、金村尚真、北山亘基、ドリュー・バーヘイゲンら頭数が揃っていますし、日本ハムが優勝する可能性もあるかなと思っています。
――野手陣の層も厚くなってきていますね。
星野 フランミル・レイエスの存在が大きいです。3月5日の西武とのオープン戦で右手首に死球を受けた時はどうなるかと思いましたが、骨には異常がなかったようで、ひと安心というところじゃないでしょうか。
レイエスを中心に、万波中正、清宮幸太郎、水谷瞬、松本剛らタレント揃い。新加入の吉田賢吾もバッティングがいいですね。新庄剛志監督がどんな起用をしていくのかも楽しみですし、打線の破壊力はソフトバンクに勝るとも劣らないと思います。
【3位予想:ソフトバンク】
――昨季、独走でリーグ優勝したソフトバンクを3位と予想した理由は?
星野 打線が強力で、得点力はリーグNo.1だと思いますが、やはり甲斐拓也が抜けた穴が大きいです。昨季は2位以下のチームに大差をつけてぶっちぎりで優勝。ただキャッチャーに関しては、海野隆司らはある程度起用されたものの、あれだけ大差をつけていたにもかかわらず、基本的には甲斐が起用されていた。つまり、甲斐でなければ嫌なピッチャーが多かったのかなと。
今までは甲斐と組んで自信を持って投げていたピッチャーが、同じように投げられるのかが懸念材料ですし、失点が多くなるかもしれません。得点力があるのである程度はカバーできると思いますが、野球はやはりピッチャーが試合を作らないといけないので。先発ローテーションの一角として期待されていたカーター・スチュワートの離脱も痛いです。
それと、守りの部分では今宮健太の離脱が痛い。ジーター・ダウンズが代わりにショートに入っていますが、スローイングを見ると少々不安です。
――打線は柳田悠岐選手、山川穂高選手、近藤健介選手ら中軸を担う選手をはじめ、主力の故障がなければ脅威ですね。
星野 本当に強力ですね。ただ、ソフトバンクは強い球に意外と弱いのかな、と個人的には思っているんです。昨年の日本シリーズで、濵口遥大(当時はDeNA、現ソフトバンク)がソフトバンク相手に真っすぐを打たれても、真っすぐを投げ続けたんです。僕は「それでいい」と思いながら見ていました。
変化球でかわそうとすると絶対にやられますし、真っすぐで押していかないと抑えられません。僕の感覚では、ソフトバンク打線は意外と真っすぐをファウルにすることが多い。各バッターがいいスイングするのでつい変化球を投げたくなるのですが、思い切っていけるかが重要です。
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