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元西武・マキノンが明かした復帰交渉頓挫の舞台裏「ライオンズの苦戦する様子を見て、僕もつらい気持ちになっていたよ」 (3ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke

「チームで唯一の外国人野手だったから。日本のように、多くの外国人選手がやって来るのとは違う。日本にはいいピッチャーがたくさんいるし、多くのチームでは柳田悠岐、近藤健介(ともにソフトバンク)、村上宗隆(ヤクルト)のようにいい日本人バッターがたくさんいて、常に外国人打者に負担がかかるわけではない。ドミンゴ・サンタナ(ヤクルト)のようにすばらしい打者もいるけどね。一方、韓国では外国人バッターは誰よりも期待される。日本とは環境的に異なるんだ」

 初めてのKBOで好打率を残しながら、パワー不足によりシーズン途中で自由契約に。マキノンは自らの打撃を取り戻すべく、30歳で初めてウインターリーグでプレーした。

 希望どおりに151打席に立ち、打率.269を記録。自分のスイングを取り戻せたことに加え、英語の通じる環境でプレーし、気持ち的にもリフレッシュできたと語る。

「自信を取り戻すことができ、プレッシャーからも解き放たれて再び野球を楽しめるようになった。僕は新しい環境や人々とうまくやっていくのは得意なほうだと思うし、機会が増えるたびにそのスピードは速くなっていると感じる。プエルトリコでもアメリカとの違いはあるけれど、みんな英語も話すから適応しやすかった」

 プエルトリコのウインターリーグでは藤浪晋太郎(マリナーズ傘下)や松本晴(ソフトバンク)とも対戦した。

「藤浪からヒットを打ったけど、三振も喫した。ストライクを投げれば、彼はすばらしいピッチャーだね。松本からはヒットを打つことができなかった。速球がとてもすばらしく、変化球もより生きていたよ」

 カリビアンシリーズに日本代表として出場した「ジャパンブリーズ」との試合では5打数2安打。ライトに流し打つバットコントロールに加え、レフト前の当たりでは打球の弾み方を見てセカンドを陥れるなど、相手のスキを突くプレーは健在だった。

「ありがとう。足は決して速くないけど、全力を尽くすスタイルは変わらないよ(笑)」

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