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青木宣親は飯田哲也から見て「もったいない」選手だった!? 「野村克也さんが監督だったら使われなかったかもしれない」 (2ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu

━━飯田さんが見てきた選手のなかで、ルーキー時代からそういった努力をしていた選手を挙げるとしたら?

「ルーキーというくくりではないですが、"努力"という点では宮本慎也がすごかった。あとは、稲葉篤紀もそう。最初はよくない守備も多かったのが、努力を重ねて、日本ハム移籍後にゴールデングラブ賞を獲る選手にまで成長しました。

 ヤクルトの選手は、だいたい努力家ですけどね。全体練習の前から自主的に練習するのが普通でした。それは球団の伝統とも言えますが、青木ほど努力をする選手はそういなかったと思います」

【守備と走塁は「力を入れていなかった」】

━━現役生活で日米通算2730安打を記録しましたが、ここまでの選手になると思っていましたか?

「青木自身が2000本安打を目指しているのを感じていましたし、私も『そこまでいけるだろうな』と思っていました。(2005年には)シーズン200安打も達成して球界を代表する選手になりましたから。あっという間に、私の手が届かないところまでいっちゃったなと(笑)」

━━バッティング以外のプレーに関してはいかがですか?

「守備、走塁に関しては力を入れていなかったので、私が(2008年に)ヤクルトの一軍守備・走塁コーチになった時は大変でしたよ(笑)。今思えば、強引にもっと練習をさせておけば、という後悔はあります。ここは私の弱い部分なんですが、『打ってくれたらいいのかな......』と思っていたところがあったかもしれません。それでも、守備に関しては口うるさく言ったほうだと思いますけどね」

━━どんな言葉をかけたんですか?

「『バッティングはいいんだから、守備と走塁も一生懸命やりなさい。三拍子揃った選手になれるはずだから』と。それでも本人は、とにかく打つことに特化していましたね」

━━青木選手はゴールデングラブ賞を7度も受賞している名手、というイメージがファンも多いと思いますが......。

「もともと、それくらいはできてしまうんですよ。走塁でも(2006年に)盗塁王のタイトルを獲っていますし、『守備も盗塁もちゃんとやったらもっとすごい選手になるのに、なんでやらないの? もったいない』という思いしかありませんでした」

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