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高木豊がセ・リーグ球団の現役ドラフトを評価「まさか、この選手が出てくるとは」という選手を獲得できたのは? (2ページ目)

  • ●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――続いて、阪神が獲得した巨人の畠世周投手(30歳)。高木さんは畠投手の名前も挙げていましたね。

高木 素材がいいですし、デビューの頃からいいピッチャーだと思っていました。ここ2年、一軍でほとんど使われていない理由はわかりませんが、獲ったからには藤川球児監督が再生するでしょう。少し変われば、また一軍で通用すると思います。ファームでは中継ぎで登板していましたが、先発なのか中継ぎなのかも藤川監督が適正を見つけてくれるはず。浜地真澄(26歳)を出してまで獲っているわけですから、期待度は高いと思います。

――その浜地投手を獲得したのはDeNAでした。

高木 セットアッパーの伊勢大夢が先発に転向する可能性があり、それと、J.B.ウェンデルケンがいなくなることもあって、貴重な中継ぎにはなるとは思いますが......三振を取れるボールがほしいですね。前に飛ばされると、凡打でも何が起こるかわかりませんから。ボールが走っていたら抑えて、走らなかったら打たれる、では困ります。状態がいい時も悪い時も、手を変え品を変え、抑えてほしいと思います。

【変則ピッチャーたちが面白い存在に?】

――広島は、やはり高木さんが候補を挙げていたオリックスの山足達也選手(31歳)を獲得。内野のユーティリティープレーヤーですが、活躍の場は広がりそうですか?

高木 菊池涼介、矢野雅哉、小園海斗がいて、広島の守備固めはいらないんですよね。ただ、何かあったときのために、ベンチに経験がある選手を置いておきたいという考えがあるのかもしれません。上本崇司らも重宝していますが、そつなく何でもこなしてくれる控えのベテランがあまりいなかったので、そういう狙いがあったんじゃないですか。

――それと、広島は12球団で唯一となる2巡目で、日本ハムの鈴木投手を獲得しました。

高木 広島はオーソドックスなピッチャーが多いなか、変則のアンダーハンドが一枚加わるのはプラスだと思います。今はバットを振り上げる軌道のバッターが多くなっている影響もあってか、巨人の船迫大雅やDeNAの中川颯、ヤクルトの小澤怜史ら変則ピッチャーが活躍できていますす。鈴木を先発で使うのか、中継ぎで使うのかはわかりませんが、面白い存在になるかもしれません。

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