【侍ジャパン】プレミア12へ才木浩人&早川隆久は準備着々 未来を担う若き投手たちへの期待 (3ページ目)
早川と話していると、野球IQの高さが伝わってくる。この日のブルペンではタブレットでトラックマンの数値を見ながらアナリストと会話を交わすシーンもあったが、通常のシーズンでも微修正しながら好パフォーマンスにつなげているのだろうか。
「そうですね。登板ごとに体のコンディションの違いもありますし、『今週はこういう感じ』っていうのは数字上である程度見えるところではあります。そこをうまく活用させてもらっています」
現時点では大会使用球に若干フィットしない感覚もあるが、だからこそ本番前に合わせていきたいと話す。大会でボールを気にし過ぎていると、目の前のバッターに集中し切れないからだ。
その意味でトラックマンの活用とともに、大卒4年目にして国際経験豊富なことも自身の強みだと早川は続ける。
「去年のアジアチャンピオンシップや、その後にオーストラリアのウインターリーグも経験させてもらいました。ウインターリーグでも(プレミア12と同じ)SSKのボールでやって、そこではすぐに適用できたので、今大会も大丈夫かなと思っています。スライダーに関しては、去年投げていなかったので、そこは違うかなと思いますけどね」
2024年シーズン、スライダーをうまく使ってキャリアハイの成績を残した早川は、プレミア12ではこの曲がり球を含めてどこまで仕上げてくるのだろうか。適応力の高さを誇るだけに、本番での完成度を楽しみに待ちたい。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
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