【ドラフト2024】楽天が獲得したい「浅村栄斗の後継者」 チーム力向上へ外野手育成も重要課題 (2ページ目)
今年春の大阪大会で優勝した大阪学院大高の今坂幸暉 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る
【将来のクリーンアップ候補】
過去2年の支配下ドラフトで、楽天は14選手を指名したが、そのうち10人が投手。ちなみに2021年は上位3人が野手だったが、メドが立ちつつあるのが安田悠馬のみ。そうした状況、また構成的にも今年の楽天のドラフトは「野手」だ。
主軸として打線を支えてきた浅村栄斗も、来季35歳になる。そろそろ浅村に匹敵する選手が出てきてほしいところだが、期待できる若手は見当たらない。なので、今年は「浅村栄斗の後継者」を探すドラフトになる。
いる、探さなくても、今年はいる。
筆頭は、西川史礁(龍谷大平安→青山学院大/外野手/182センチ・88キロ/右投右打)だ。今年のドラフトの目玉となるスラッガーである。
「それはない!」という人もいるだろう。なぜなら、昨年のドラフトで同じ青山学院大から外野手の中島大輔を6位で獲得しているからだ。「被ってしまう......」と、ドラフトではそうした気の遣い方をするものだ。
しかし、その心配はない。西川を「内野手」として指名すればいいのだ。そもそも西川は内野手である。高校2年春に出場した甲子園で、「遊撃手・西川」のプレーを見ている。今よりずっとスリムなユニフォーム姿で、しなやかな身のこなしと強肩が印象的で、高校3年時は内野手としてドラフト候補に挙がっていたほどだ。プロ野球選手としての心身の資質は、2年目で阪神のクリーンアップに定着した森下翔太にもヒケをとらない。
昨年のドラフトで、野手として最初に指名した4位のワォーターズ 璃海ジュミルが、新人自主トレ中に故障。左ヒザの骨軟骨を移植する手術を受けて、現在もリハビリ中。また4年目の大型遊撃手・入江大樹もファームで着々と経験を積んでいるが、プロでショートが務まる選手は現れた時に獲っておかないと、なかなかいるものではない。
今年は高校生にいい素材の選手がいる。
齋藤大翔(金沢/遊撃手/181センチ・76キロ/右投右打)は、強肩と軽快なフィールディングが持ち味。以前はやや強引なプレースタイルだったが、捕球から送球の一連の動きがコンパクトになり、守りの精度が格段に挙がった。シングルを二塁打にできる快足も大きな魅力だ。
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