【ドラフト2024】中日再建のカギは先発投手と打てる外野手 甲子園で活躍の高校生右腕も候補に (3ページ目)
また、先発タイプといえば「このピッチャーだろう!」とピンときたのが、高尾響(広陵/投手/172センチ・73キロ/右投右打)だ。今の中日がほしいのは即戦力タイプで、高校生ではないだろう......。そんな指摘もあるかもしれないが、高尾はすぐに使える逸材である。高校生ながら、すでにピッチングに必要な要素をすべて持っている。堂々としたマウンドでの雰囲気、10勝は無理としても、6、7勝はするのではないか。
【岡林勇希、細川成也につづく3人目の外野手】
野手の補強については、加藤翔平の引退、チームの顔である大島洋平の成績不振など、外野手が質、量ともに低下している。岡林、細川につづく"3人目の外野手"になれる選手を探したい。
井上幹太(神村学園→金沢学院大/外野手/185センチ・96キロ/左投左打)は、左打ちの大砲候補。驚異のバックスクリーン越えの本塁打に、全国の舞台でも打球が見えなくなるほどの特大アーチを放ち、リーグ戦では本塁打王、首位打者、ベストナインと、数々のタイトルを獲ってきた。パワーだけに頼らず、柔軟性にも富むバッティングだから、変化球全盛のプロ野球でも十分対応できるだろう。中日の新監督候補として名前が挙がっている井上一樹氏とは姓のみならず、思い切りのいいバッティングスタイルまで重なる。
地元である東海圏を意識するのなら、佐々木泰(県岐阜商→青山学院大/内野手/178センチ・82キロ/右投右打)の強打を買って、外野手で育てるというプランはどうだろう。大学1年春からクリーンアップに抜擢され、以来、常勝・青学大の中軸として責任を担いながら、今春のリーグ戦では優勝を決める3ランを放つなど、強靭なメンタリティーの持ち主であることも証明した。とことん練習できる心身の強さも「プロで伸びるタイプ」の選手である。
過去5年間のドラフトで、上位3位までに指名した高校生投手は、高橋宏斗(中京大中京→2020年ドラフト1位)と森山暁生(阿南光→2022年ドラフト3位)のふたりしかいない。昨年は、履正社の福田幸之介をよく4位で獲れたなと、今でも感心するが、ファームを見るとイキのいい投手が少ない。
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