巨人・中島宏之は通算2000本安打を達成できるか。偉業達成寸前で涙を呑んだ7人の好打者たち

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Kyodo News

 巨人・中島宏之が4月27日のDeNA戦で満塁ホームランを放ち、5月17日の広島戦ではサヨナラ安打と、39歳となった今も健在ぶりを発揮している。今シーズン、2000本安打まで残り101本でスタートした中島は、ここまで(5月25日現在)14安打。偉業達成まであと87本となった。「名球会」入りの条件である2000本安打に届くか否かは、印象度においても雲泥の差だ。そこで偉業寸前で涙を呑んだ7人の選手を紹介したい。

2000本安打まで残り72本としながら、2015年限りで引退した谷佳知2000本安打まで残り72本としながら、2015年限りで引退した谷佳知この記事に関連する写真を見る

谷佳知(オリックス、巨人)/通算1928安打

 谷は大商大から三菱自動車岡崎を経て、1996年ドラフト2位(逆指名)でオリックスに入団した。プロ5年目の2001年にシーズン52二塁打の日本記録を樹立し、2003年にはシーズン189安打を放ち、打率.350の好成績を挙げるなど、オリックスの中心選手として活躍した。

 2006年オフ、トレードで巨人へ移籍。この時点で通算1406安打だった谷は、移籍1年目の2007年に自己最多の141試合に出場し、172安打、打率.318と2000本安打に向けて順調なスタートを切った。

 その後も103安打、95安打と安打を積み重ねていったが、松本哲也、長野久義が台頭し、徐々に出番を減らしていく。結局、2010年から4年間で145安打しか積み上げられず、2013年オフに巨人から戦力外通告を受ける。

 2000安打まで残り79安打となった谷は、オリックスへ復帰。古巣での偉業達成が期待されたが、2014年は2安打、2015年は5安打しか放つことができず、通算1928安打(2000安打まで残り72本)で現役引退となった。

井端弘和(中日、巨人)/通算1912安打

 1997年に亜細亜大からドラフト5位で中日に入団した井端弘和は、プロ3年目の2000年から頭角を現す。落合博満監督になった04年からは不動のレギュラーとして活躍。なかでも荒木雅博との「アライバ」二遊間コンビは、リーグ優勝4回、日本一1回を達成した「落合・中日」のシンボルだった。

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