20年前、ロッテの開幕12連敗を阻止した清水直行が語る、阪神の現状と「借金返済」のために必要なこと (3ページ目)
――連敗を脱出したあとは、それまでとは違って平常心をキープできた?
清水 そうですね。とはいえ、ロッテの場合は11連敗でしたから、ひとつ勝っても借金10。それを一気に返すことは難しいですし、シーズンの最後まで重くのしかかりました。単純計算で、3連戦のカードの勝ち越しを10回作らないといけないわけですから。
ただ、僕も当時は入団3年目で若かったので、チームの勝ち星、他チームとのゲーム差、どう状況を打開していこうか、といったことを深く考える余裕はなかったです。
――あまり深く考えないことが、今後の阪神にも必要でしょうか。
清水 そういう切り替えも必要かもしれません。今後、今回のような大型連敗があったとしても、特に若い選手たちは連敗、借金といったマイナスなことは考えないようにすることが大事だと思います。野手であれば自分が打てるボールをしっかりスイングすること、投手は「点を取られたくない」と考えるよりも「自分のボールを、キャッチャーのミットをめがけてしっかり投げ込む」という基本的な部分に立ち返って、目の前の1球に集中する以外ないでしょう。
借金は一気になくなるわけではないですし、10-0などで勝ったとしても1勝は1勝。そんなに多くのことを望まず、まずはひとつずつできることを積み上げていくことが大切だと思います。
――なるほど。次は2002年当時のロッテの状況について詳しくお聞きしたいと思います。
清水 わかりました。
(後編:開幕11連敗を喫したロッテ山本功児監督が決断した「荒療治」>>)
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