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オリックス「真の復活」へ。ドラフトでカギを握る有望高校生の獲得。大型右腕の一本釣りも!? (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

将来はメジャーリーガーになってサイ・ヤング賞を獲るのが目標と語る天理の達孝太将来はメジャーリーガーになってサイ・ヤング賞を獲るのが目標と語る天理の達孝太この記事に関連する写真を見る ドラフトでも、近年のオリックスは「今までと違うぞ!」という姿勢を見せていた。即戦力に飛びつきたくなるような選手がいるにもかかわらず、将来性を見込んで、有望な高校生を積極的に指名。その新鋭たちが着々と力をつけ、今季の台頭となった。

 その路線は今年も継続するはずだ。

 とくに今年の高校生は、好投手が目白押しだ。市和歌山の小園健太(右投右打)を指名するのもいいし、天理の大型右腕・達孝太(右投右打)の一本釣りを狙うのもありだろう。

 現時点での総合力では小園が上だろうが、たとえば5年後の姿を想像した時、とんでもない"怪物"になっているのは達かもしれない。

 さらに大阪桐蔭の松浦慶斗(左投左打)、関東一高・市川祐(右投右打)、九州国際大付の山本大揮(右投右打)......彼らはすでに150キロ前後のボールを投げ、スライダー、カットボール、スプリットなど、変化球も操れる実戦力を持った投手だ。将来性という部分では大いに期待できる逸材である。

 野手は、吉田の活躍はもちろん、貴重な長距離砲であるT−岡田が復活の兆しを見せているが、将来の主軸候補は指名しておきたい。

 愛工大名電の田村俊介(左投左打)は、「吉田正尚の後継者」になれる可能性を秘めた選手だ。夏の甲子園で放った一発は記憶に新しいが、とにかくスイングに力がある。先述した来田もそうだが、振れる選手というのは成長が早いように思う。

 また、この夏の甲子園でグッと評価を上げたのが、智辯学園の前川右京(左投左打)だ。ツボにハマれば甲子園の中段まで軽々と運ぶパワーを持ち、タイミングを外されても軸は崩さず、バットコントロールのうまさでヒットゾーンに運んでしまう器用さも兼ね備える強打者だ。将来のクリーンアップの期待がかかる。

 今年もブレずに有望な高校生を積極的に指名できるか。本当の意味での"復活"はそこにかかっている。

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