中田翔の巨人移籍を予想していた高木豊。「日本ハムを出る前にやるべきだった」こととは? (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei visual

――去就が注目された中で、巨人への移籍が決まりました。

高木 発表される前から、仮に移籍するのであれば、原(辰徳)監督が率いる巨人しかないと思っていました。原監督と栗山(英樹)監督は仲がよく、栗山監督は原監督を尊敬しています。そういうことからも中田を任せられると考えられたのでしょうし、栗山監督の愛情でもあるのかなと思いますね。

――今回の日本ハムの判断はどう思われますか?

高木 ひとりのスターよりも、チームワークを重んじたということでしょう。中田からすれば、日本ハムで汚点を残した事実はずっと消えません。チームに貢献し、更正した姿を見せ、ファンに夢を与えるということが大事。今回、巨人が拾ってくれる形になりましたが、本来であれば日本ハムを出る前にそれをやるべきだったと、個人的には思いますけどね。ともあれ、これまでの功績が忘れられ、悪いイメージだけが残ることは本人も本意ではないでしょう。新天地で、しっかりしたものを残してほしいと思います。

――巨人ではどんな活躍を期待しますか?

高木 本拠地が広い札幌ドームから狭い東京ドームになります。コンディションがよく、本来の力を発揮できたら、ホームランはシーズンで40本くらい打てるんじゃないかと。今はコンディションに不安を抱えているので、状態を見極めながらの起用になると思いますが、奮起する姿を見せてほしいですね。

 あと、巨人は規律がしっかりとしていますし、常に勝つことを求められるチームです。負ければ批判にさらされますし、"負ける怖さ"というものも身にしみて感じると思います。特に今は阪神やヤクルトと熾烈な優勝争いを繰り広げていますし、チームの勝利に貢献する働きを見せてほしいですね。

(前編:セ・リーグ優勝争いは巨人が有利な理由>>)

元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

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