中田翔の巨人移籍を予想していた高木豊。「日本ハムを出る前にやるべきだった」こととは?
高木豊が語るプロ野球の後半戦 後編(中編:パ・リーグで「一番面白いチーム」は?>>)
日本ハムと中田翔
主力選手が軒並み不振に陥り、リーグ最下位に低迷している日本ハム。そんなチーム状況に追い打ちをかけるように、これまで主砲としてチームを牽引してきた中田翔の暴力問題が発生。中田はトレードで巨人に移籍したが、今後に注目が集まっている。
移籍が決まる1週間前、高木豊が自身のYouTubeチャンネルで巨人への移籍の可能性を話していたことが話題になった。現役時代は長年にわたって大洋(現・DeNA)で主力として活躍し、最終年は日本ハムにも在籍した高木に、日本ハムの現状と併せて、中田の問題についてあらためて聞いた。
巨人にトレードで移籍し、8月22日のDeNA戦で移籍1号を放った中田翔この記事に関連する写真を見る***
――日本ハムのチーム状況は苦しいです。昨年までローテーションの柱として活躍していた有原(航平)投手がメジャーへ行くなど、戦前から戦力ダウンが懸念されていました。
高木豊(以下:高木) 近年はオープナーなどいろいろなことを試していましたが、ピッチャーを育ててこなかったというツケが回ってきた感じですね。現状では、長いイニングを投げられる先発が上沢(直之)ぐらいしかいない。
―― 一方、若手のバッターで考えると、やはり清宮(幸太郎)選手あたりが出てこないといけない?
高木 そうなんですが、現状は厳しいでしょうね。今年はずっと2軍にいますけど、結果が出ないのはこれまでの育成方針の影響もあるように感じます。最初は1軍に置いて(プロ1年目は53試合に出場)、ダメだったから2軍に置くという。これは清宮も気の毒です。
いきなり1軍で、となったら、そりゃあ清宮もどうしたらいいかわかりませんよ。ヤクルトの村上(宗隆)、ロッテの安田(尚憲)も同い年なのかな。村上や安田の場合は2軍で基礎をしっかりと固めてから出てきました。清宮もまずは2軍でじっくり育てるべきでしたね。あれだけの素質があるのに、それを活かせていません。
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