ロッテ佐々木朗希が語る自身の成長と大谷翔平。「僕も常識を覆すようなパフォーマンスを見せたい」 (3ページ目)

  • 中村計●取材・文 text by Nakamura Kei
  • photo by Sankei Visual

――1年目と比べると、明らかに今年は軽く投げているように見えます。何割ぐらいの感覚で投げているものなのですか。

「難しいんですけど......先発ピッチャーって、だいたい8割前後で投げていると思うんですよ。プロ野球の投手で、10割で投げている人、ほとんどいないと思うんです。10割の力で投げて、10割のボールが投げられるものでもないですし、スタミナ消耗も激しくなる。8割ぐらいの感覚のほうが、結果として10割のボールがいくこともあると思うんです」

――ダルビッシュ有投手(パドレス)が日本ハム時代、「100の力で投げたら、腕が飛んでいくかと思った」と話していたそうです。出力の高いピッチャーは、やはりそういう感覚があるものですか。

「ありますね。思いっきり投げると、腕が飛んでいきそうな感覚になります」

――高校時代、163キロをマークした時もそうでしたか。

「それに近い感覚があったと思います」

――力を入れて投げるのは、怖さもあるわけですね。

「怖さというか、体で感じる危機感があるというか......。まだ、そこまで体の強さがないので、そこはあんまり無理しなくていいのかな、というのはあります」

――1年目はほとんど投げずにトレーニングをされていたということですが、体重も重くなりましたか。

「体重はそんなに変わっていません。大人の体になりきっていないので、トレーニングをしても、あまり効率がよくないと思うので。それよりも体の機能を高めることを重視していました」

――ゆくゆくはダルビッシュ投手や大谷翔平投手のようなガッチリした体にしていくつもりですか。

「そこはトレーニングをしながら自分が感じていく部分だと思うのですが、今の感覚でいくと、僕の場合は、あそこまで大きくはしないほうがいいかなと思っています。どんなに筋力をつけても、体のしなりをうまく使えないと故障もしやすくなってしまうと思うので」

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