岩瀬仁紀が徹底解説。侍ジャパンはなぜアメリカを０点に抑えることができたのか (4ページ目)

──　日本代表の選手に声をかけるとしたら、どんな言葉をかけたいですか？

「今大会は野手も投手も本当に全員がよく頑張ったと思います。大会序盤は投手陣が打たれても、打線がカバーした試合が続きました。打たれた投手も負けがつかなかったことで、引きずらずにすみました。もし序盤で負けていれば試合数も増え、投手陣の疲労度も高くなり、調子的に使える投手と使えない投手が分かれて戦い方が難しくなるところでした。打線のおかげで決勝戦にいい投手を温存できた面もあるはずです」

──　最後に、岩瀬さんが大会通じてのMVPを選ぶとしたら、誰でしょうか。

「うーん、やっぱり栗林になるのかな。といっても、山本由伸だって先発で２試合ゲームをつくりましたし、森下を含め２人でローテーションを回せたのも優勝の大きな要因です。楽して勝てる試合は１試合もなく、栗林には負担がかかったかもしれません。それでも、これだけ僅差の熱戦が続いたうえで優勝できたのですから、野球人気を考えると理想的な大会でしたね」