イチロー、松井秀喜がコーチ陣入り!? 松村邦洋が語る「夢のタイガース首脳陣」 (2ページ目)

  • 菊地高弘●取材・文 text by Kikuchi Takahiro
  • 小泉賢一郎●撮影 photo by Koizumi Kenichiro

●ヘッドコーチ
島野育夫(元阪神ほか)

 2007年に亡くなられた名参謀を天国からヘッドコーチに招聘したいと思います。昔、(元阪神の)川藤幸三さんに「誰が監督なら阪神は優勝できますか?」と聞いたら、「島ちゃんだろうね」と言っていました。

 2003年の阪神のリーグ優勝は、星野仙一監督というお父さんと、島野ヘッドコーチというお母さんの「夫婦」による優勝だったと思います。

 歴史的にも豊臣秀吉には黒田官兵衛、徳川家康には本多正信という優れた軍師がいました。島野さんが、北村照文(元阪神ほか)さんや亀山努(現つとむ/元阪神)さんに「後ろに逸らしてもいいから」と指導して、名手に育て上げた話は有名です。選手に「俺が責任を持つからミスを恐れるな」と言える人がヘッドコーチにいれば、選手は思い切ってプレーできますから。

●投手コーチ
江夏豊(元阪神ほか) 
山本和行(元阪神)

 江夏豊さんのような、あれだけの大投手が指導者としてユニフォームを着ていないのは残念ですし、投手コーチになったら夢がありますよね。

 2015、2016年に阪神の臨時コーチを務めましたが、育成選手出身の島本浩也投手に目をかけて、(2015年の)キャンプMVPに選んで、グラブをプレゼントしていたのが印象的です。育成選手だろうと偏見なく、隅々まで見てあげられる方なんだろうなぁと思います。

 同じ左腕の高橋遥人投手を江夏さんが教えたら、どんな成長を見せるのか見てみたいです。高橋投手が年間を通して投げられるようになれば、きっとすごい投手になりますよね。

 山本和行さんにはブルペン担当をお願いしたいです。現役時代は「1人JFK(ジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之)」と言ってもいいくらい、大車輪の働きをしていました。

 あんなに幅広い役割をこなした人だからこそ、投手心理をよく理解できるでしょうし、技術も人間離れしています。現役時代には投げる瞬間に打者の狙いを察知して、ボールの握りを変えていたそうですから。

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