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片岡篤史の左バッター診断。阪神・佐藤は「(松井+柳田)÷2」、日本ハム・清宮は「耐え時」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • 田中亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

セ・パ両リーグの若手左バッターへの期待を熱く語った片岡篤史セ・パ両リーグの若手左バッターへの期待を熱く語った片岡篤史この記事に関連する写真を見る吉田 森選手はすでに実績がある選手ですが、2軍スタートになった日本ハムの清宮幸太郎選手をはじめ、若手の左打者についてはどうですか?

片岡 清宮に関しては、栗山(英樹)監督も「2軍で打ちまくって上がってこい」とハッパをかけてましたね。清宮は、小学校からずっとホームランバッターで、自分が思ったとおりに打ち続けてプロに入ってきた選手。うまくいかないのは初めてなんやないかな。壁にぶち当たったというか、結果が出なくて苦しんでいる"耐え時"だと思います。

 日本ハムでは、偉大な成績を残した小笠原(道大)が1軍ヘッド兼打撃コーチをやっていますし、近藤(健介)のような左打者のお手本になる選手もいる。今年のキャンプでは、そういった選手をマネしようとしたり、打ち方を変えようという意識は感じました。それでも結果が伴ってこないから迷っているだろうけど、そこは「この世界で生きていくんだ」という強い気持ちを持ってやらんといかんね。

吉田 一方で、ドラフトの同期で同学年でもあるヤクルトの村上宗隆選手のブレイクが早かった理由はどこにあるんでしょうか。

片岡 ホームランが出やすい神宮球場が本拠地なのも大きな要因だと思いますよ。甲子園だったら、成長の曲線はまた違っていたかもしれない。ただ、今は22歳とは思えない自信と貫禄を感じますし、4年目であれだけしっかりしたスイングができるのはすごいですよ。

 高卒1年目の初打席で初ホームランを打ったり、駆け上がっていくのも早かった。ファームでホームランを打っていたから、素材は誰もが認めていたと思うんです。ただ、実力があっても結果を残せるとは限らないのがプロ野球。初打席で一発を打った村上は、「そういう星の元に生まれた選手」とでも言うんでしょうかね。2年目は三振数が多くて打率も低かったけど、昨年にそこをぐっと上げてきたし、長打力プラス確実性が出てきた。彼もどこまで進化していくのか楽しみなバッターですよ。

吉田 昨年、多くの試合で4番を任され、優勝争いやクライマックスシリーズなど色々な経験を積んだロッテの安田尚憲選手はどうでしょうか?

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