広島で特に成長した選手。Aクラス請負人「いい打者。スタメン争いができる」 (3ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Sankei Visual

──そのほかで、今シーズンに注目していることはありますか?

「まだどういった形で試合が行なわれるかはわかりませんが、スタジアムに大勢のお客さんが入った場合、特に若手選手たちのパフォーマンスがどうなるかですね。昨シーズンは無観客だったり入場が制限されたりしていましたが、甲子園などもそうですけど、マツダスタジアムも満員になると雰囲気がガラっと変わりますから。

 僕が中日で初登板した時も、それまでの大学や社会人との雰囲気の違いを肌で感じました。照明が明るく、鳴り物での応援が響き、1球ごとに歓声が上がる。何でもない外野フライなのに、『ホームランなのか?』と勘違いすることもありました。それがプレッシャーになることがあるので、昨シーズンに結果を残した選手でも、今シーズンはどういったプレーができるかわからないですね」

――昨シーズンに10勝を挙げて新人王に輝いた、森下暢仁投手の投球にも影響がありそうでしょうか。

「彼は今年が2年目で、お客さんの大きな力を体感していないですから、読めない部分はあると思います。ただ、投球だけでなく、フィールディングやバントなどを見る限りでは堂々としていますし、すごくセンスも感じます。大声援をすぐに味方にできる選手もいますから、プラスに働いてくれるといいですね」

──最後に、広島での目標を聞かせてください。

「今シーズンに向けての取材に応じる選手たちの言葉からは、『このままではいけない』という危機感をものすごく感じます。2年連続Bクラスから何としても抜け出すんだと。僕も率先してコミュニケーションを取り、大きな声を出して、選手たちを少しでもサポートできるように頑張りたいです」

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