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スイッチヒッターで「令和の星」は? 
意外な選手も両打ちで登録している (2ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文 text by Shiratori Junichi
  • photo by Kyodo News

 田中と同じく松井稼頭央の強い影響を受けているのが、西武の金子侑司だ。松井の現役時代には自主トレを共にし、今シーズンから松井の現役時代と同じ背番号7を背負う金子も、やはり俊足を生かすため、中学時代にスイッチヒッターに転向した。

 プロ入り2年目の2014年には、当時西武の監督だった伊原春樹の意向によって左打席に専念したが、打撃不振に陥ったこともあってシーズン途中にスイッチヒッターに復帰。その後は2016年と19年に盗塁王を獲得するなど、西武のリーグ2連覇に貢献した。

 野球のみならずオフにはバラエティー番組でも活躍する日本ハムの杉谷拳士も、スイッチヒッターとして存在感を増してきている。

 名門・帝京高校で1年時から遊撃手のレギュラーを掴んだ杉谷は、甲子園に3度出場。投手と捕手以外のポジションをこなす器用さと足の速さを兼ね備え、さらにプロへアピールする目的で、高校2年の秋にスイッチヒッターに転向する。高校の1学年上の左打者、中村晃(ソフトバンク)の映像を繰り返し見ながら、左打席の練習に取り組んだという。

 2008年に北海道日本ハムに入団。徐々に出場機会を増やしていき、2019年5月23日の楽天戦では、左右両打席で本塁打を記録した。今シーズンは海外FA権も取得したため、その明るいキャラクターを海外で生かす道を探るのかにも注目が集まる。

 存在感を発揮しているのはパ・リーグの選手が多い印象だが、10月21日現在、日本のプロ野球界でスイッチヒッターとして登録されている17人(育成選手を含む)のうち9人がセ・リーグの選手だ。

 若林晃弘(巨人)、植田海(阪神)、藤井淳志(中日)、アルモンテ(中日)などのほか3人が投手で、中には今シーズン途中からDeNAのクローザーを務める三嶋一輝の名前も含まれている。

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