「10分ブルペン」はナゼ。DeNA大家友和コーチが語る練習方針の意図 (5ページ目)

  • 高橋安幸●文 text by Takahashi Yasuyuki
  • photo by Koike Yoshihiro

 100球を超える投げ込みはもとより、大家は投球以外の過度なトレーニングも課さない。トレーナー、コンディショニング担当、メディカル担当と相談したうえでさまざまなことを進めていくなか、肉体的にコンディションを落とす選手が出れば、しっかり検証して解決していく。

 したがって、若い選手たちが自主的に考えて練習に取り組めるだけの環境が整っている。時間制限によって、練習→検証→レベルアップのいいサイクルが生まれたと言えそうだ。そして、そのなかでの成果のひとつが、1年間、10分・20球と決めて投げきった選手の成長だという。

「その選手が時間制限への取り組みを本当に理解してくれて、結果を出してくれているので、非常にありがたいです。彼は現状、野球以外のことは行動も言動もまだ"子ども"ですけど、野球については自分のなかでルーティンとしてできあがってきていると思います。あとは、フィールドを離れたときも自立できればいいですね」

つづく

(=敬称略)

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