2020.04.09

八重樫幸雄はヤクルトスカウト時代に苦悩。
「本当は話したくない」

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual


「オープン球話」連載第18回(第17回はこちら>>)

【バッシングを受けたスカウト時代】

――前回から、八重樫さんのスカウト時代について伺っています。今回は指名した選手、指名できなかった選手を、具体的に伺っていこうと思います。

八重樫 でも、スカウトの話は難しいんだよね……。

――いろいろ差し障りがあるということですか?

八重樫 プロとアマチュアとの間にいろいろな決まりがあるし、暗黙の了解みたいなものもあるし、相手もあることなので、どこまで話していいのか……。それに、インターネットでも、僕と岡林(洋一)がファンの人から叩かれているし(苦笑)。

中澤雅人(前列中央)ら、2009年のドラフト会議でヤクルトから指名を受けた選手たち

――まさに、そのことも伺おうと思っていました。インターネット上ではスカウト時代の八重樫さん、岡林さんに対して、「どうしてあの選手を指名しなかったんだ」とか、担当した選手が活躍できないまま早々に退団すると、「なんであんな選手を獲ったんだ」など、さまざまな非難が集中しましたよね。


八重樫 きちんと見ているわけじゃないけど、いろいろ言われているのは知っていますよ。「どうしてあの選手を指名しなかったんだ」という声に関しては、前回の秋山翔吾の時にも言ったけど、こちらが「いい選手だ」と思っても、「どうしてもピッチャーがほしい」とか、「数年後を見据えて高校生野手が必要だ」とか、その時のチーム事情で指名どころか、最初から「見なくていい」と言われることすらありますからね。