スワローズ浮沈のキープレーヤー。大卒出身の実力派投手が着々と成長中 (5ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 プロ2年目を迎えた"ドラ1右腕"は「自分のなかで手応えはあります」と、はっきりと口にした。実際、昨年の夏頃から低めの真っすぐで見送りが取れるようになり、それは打者のイメージよりもボールが伸びている証拠である。

「低めへのコントロールとボールの強さをすごく言われ、ファームで相当鍛えました。ボールが指にかかった時の精度はよくなったと感じていますし、実際、打たれた時に『あっ!』と思う打球も少なくなりました。低めにボールが決まった時は気持ちいいので、今年はその確率を高めていきたいです」

 キャンプでは210球を投げ込んだ日もあり、最終日には77球を投げてブルペンのトリを飾るなど、充実の1カ月を過ごした。今シーズンについては、このように話す。

「もちろん、先発で投げることを目指していますが、どんな場所で投げることになっても、粘って(一軍に)生き残りたいです。プロで0勝ということをプラスに考えるようにしています。新しいスタートという気持ちで、石川(雅規)さんや小川(泰弘)さんたちを脅かすことができればと思っています。

 去年、僕にとって大きかったのは、館山(昌平)さんの引退試合を経験できたことでした。しかも、僕はグラウンドで最後にハイタッチすることができました。館山さんの気持ちを引き継いで、スワローズの先発陣の一角として頑張りたいです」

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