門田博光が特徴や弱点をズバリ指摘。小園、根尾、藤原に飛躍への助言 (4ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Koike Yoshihiro

 19歳というと、僕は社会人2年目。高校時代ホームランは0本で、社会人で4年やってダメならあきらめようと思っていて、とにかくひたすらバットを振っていた時期。だから、根尾もこの時期にどれだけバットを振って、基礎をつくっていけるか。

 また技術と並行して、若い頃はバットの長さ、重さと格闘していた時期でもありました。自分に合うバットというのは、じつは簡単に見つからないんです。僕もプロ6、7年目にバットを耳の下に置く構えの形は見つかったけど、バットだけはなかなか決まらなかった。

 つまり、どういうバットを扱うかでバッターのタイプが決まってくるところがある。僕は最終的に34インチ半、多くの選手より半インチ長く、重さも1キロまでいった。半インチ長くするということは、それだけ回転力を上げないといけない。通常の長さと同じ感覚で回ると、先を長くした分、ヘッドが返ってこない。そうした格闘をしながら自分に合うバット、使いこなせるバットを見つけている。これも打者にとっては大きな仕事なんです。

 今の選手は軽いバットを使うのが当たり前になっている。でも、重いバットを使ったらどうなるのか......とにかく一度挑戦してほしい。

 根尾なんかにしても、現時点でこれだけ振れるんやから、フォームだけじゃなくバットもいろいろと試して、可能性を探ってほしいね。

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