2019.02.28

清宮幸太郎の助言で自信。
ソフトバンク高卒ルーキーに漂う大物感

  • 加来慶祐●文 text by Kaku Keisuke
  • photo by Kyodo News

 今年のキャンプを盛り上げた根尾昂(中日)、小園海斗(広島)、藤原恭大(ロッテ)の高卒野手ドラフト1位トリオ。その一方でドラフト3位ながら、たしかな実力で首脳陣から高い評価を得ている高卒ルーキーがいる。

 ソフトバンク・野村大樹(だいじゅ)――早稲田実業では1年から4番に座り、清宮幸太郎(日本ハム)と”ツインバズーカ”を形成し、172センチながら高校通算68本塁打を放ったスラッガーだ。パンチ力に加え、非凡なミートセンスを持ち、さらに勝負強さも兼ね備えた打撃力がソフトバンクの目に留まり、入団を果たした。

初の対外試合で4打数4安打を記録したソフトバンクのルーキー・野村大樹 今年のソフトバンクは甲斐野央(ドラフト1位)、杉山一樹(ドラフト2位)、板東梧(ドラフト4位)、奥村政稔(ドラフト位)のルーキー4投手が「きわめて実戦的」と首脳陣から高い評価を受けているが、キャンプで二軍スタートだった野村も例外ではなく、小川一夫二軍監督も「明るさ、素直さ、賢さの三拍子が揃っているので、み込みがすごく早い。実戦に強いタイプだと思います」と太鼓判を押している。

 2月17日にはセガサミーとの練習試合に「8番・DH」で出場。「木製バットでの対外試合も、DHも初めて。試合に入るリズムをどうつくっていいかわかりません」と試合前に語っていた野村だったが、なんと4打数4安打という衝撃のデビューを飾ってみせた。

「自分は”入り”が苦手なんですよね。昔から1回戦とか、1打席目とかに打った記憶があまりなんです。毎年、この時期は調子も上がってこないし……」

 そう言いながらも結果を残してしまうところに、野村の非凡な才能を感じずにはいられないが、いきなり見せつけた実戦での強さは、小川監督が「大きなクセがない」と語る打撃フォームに起因している。

 福山龍太郎アマスカウトチーフは「無駄のないフォームからのコンタクト能力は、過去に獲った高校生のなかでもトップクラス」と断言する。