愛されて四半世紀。福浦和也が語る「最下位指名からの2000本安打」 (5ページ目)

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

 最後に求めるものはチームの優勝と井口監督の胴上げ。福浦は2005年のマリンガン打線2010年の史上最大の下剋上と二度の日本一を経験。そして1998年の18連敗と、マリーンズの強い時も、弱い時も知り尽くしている。ここ数年低迷するチームが優勝するために必要なものは何かという質問に「今のチームも個々の選手の能力は決して劣らない」と即答した。 

「昔から勢いに乗った時のうちは本当に強い。それは今も同じだと思います。個々の能力や意識が、日本一になった時の選手に劣るということはないと思います。ただ、今の子は性格的にマジメで、気持ちの優しい子が揃っている気はしていますね。今の選手たちだって乗ればガッといく力はあるんです。だけど、ちょっと負けが込むと沈んでしまう。そういう時に恐いものなしで前に進める、西岡剛みたいな若い選手が出てくるといいですよね」

 現役26年目のシーズンとなる2019年は、頭から二軍打撃コーチを兼任する。安田尚憲(ひさのり)、藤原恭大(きょうた)など、将来のマリーンズを背負って立つ若い左打者を育てる指導者としての役割を求められるなか、1人の打者としても負けるつもりはさらさらない。

「まずは自分がグラウンドに立ち続けることです。まだバリバリ振れるし、飛ばせるという姿を見せること。そして若い選手たちに、チームが勝つという経験をさせてあげたい。僕が2000本を打った時、みんな我がことのように喜んでくれた。あの喜びを、次は優勝で分かち合いたいと思います。自分の引き際がどういうものになるのかはまだわかりませんが、自分の中でやり切ったと思える時がユニフォームを脱ぐ時なんでしょうね。

 だけど、僕は欲深いんです。やっぱりいくつになっても、全部の打席でヒットを打ちたい。杖をついて打席に立っても......って言ったら、さすがに怒られますかね(笑)。だけど1日でも長く、日本の、千葉の、ZOZOマリンで、ずっとヒットを打ち続けられるように頑張りたい。それが今の正直な気持ちですね」 

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