2018.11.27

赤星憲広が残念がる阪神の実情。
選手間の情報やりとりが「全然ない」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

赤星憲広が語る阪神の現状【前編】

 広島カープの強さが際立つ「1強5弱」の図式が明確になった2018年のセ・リーグ。広島以外の5チームがクライマックスシリーズ進出を争うなか、昨年2位の阪神タイガースにもチャンスはあったが、最終的には17年ぶりの最下位でシーズンを終えた。

「今年こそ」という思いを抱いていた阪神ファンも多かっただろうが、なぜチームはここまで苦しむことになったのか。かつて5回の盗塁王に輝くなど、阪神の絶対的なリードオフマンとして活躍し、現在は解説者を務める赤星憲広氏に、その原因を分析してもらった。

2018年シーズンをセ・リーグ最下位で終えた阪神──今年、阪神タイガースはリーグ最下位となりましたが、この結果は予想されていましたか?

「開幕前に行なったセ・リーグ順位予想で、広島の優勝以外は悩みました。他の5チームは力の差がなく、どこがAクラスに入ってもおかしくなかったからです。僕はタイガースを2位と予想しましたが、球団のOBということで期待もあったかもしれません。他の解説者はBクラスと予想した方が多かったですし、評価は高くないと感じていました」

──昨年のリーグ2位でも、評価が高くなかった理由はどこにあったのでしょうか。

「昨年に登板が多かったリリーフ陣の疲労蓄積、(ウィリン・)ロサリオの出来次第という打線、それに、2年連続で活躍する若手の野手がいないこともマイナスポイントでした。2016年に活躍した髙山(俊)と北條(史也)、2017年に開花したかと思われた中谷(将大)も次の年に大きく調子を落としています。今年活躍した原口(文仁)も昨季は不振でしたから、真価が問われるのは来年です」

──若手選手がなかなか伸びてこない原因は?

「原因は、『自覚』と『自己分析能力』が欠けていることにあると思っています。1年を通して結果を出した選手は、翌年に相手チームから徹底的にマークされます。チームを背負う責任感を持って、野手であれば相手チームの攻めを分析し、それに対応できるかが長く活躍できるかの分かれ道になるのですが、残念ながらそういった選手は見当たりません」