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大混戦セ・リーグCS争いの行方は。
目利きの評論家3人が大予想

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 広島の優勝までのマジックが7となり、いよいよリーグ3連覇も目前に迫ってきた。独走する広島をよそに、熾烈を極めているのがクライマックス・シリーズ(CS)の進出争いである。現在2位のヤクルトから最下位・中日までのゲーム差は6。数字上、まだどのチームにもチャンスがある。はたして、CSに進出するのはどのチームなのか。藪恵壹氏、西山秀二氏、門倉健氏の評論家3人にセ・リーグの行方を占ってもらった。

糸井嘉男とともに阪神打線を牽引する福留孝介糸井嘉男とともに阪神打線を牽引する福留孝介藪恵壹氏(元阪神、楽天など)

 数字上、ヤクルトがやや優位かなと思うのですが、今年のセ・リーグは広島以外の5球団はどこも決め手がなく、CS争いは最後の最後までもつれると思います。

 そのなかで期待するチームを挙げるとすると、OBということもあり、どうしても阪神になってしまいます。ここにきてスタメンも固まってきましたし、以前より得点力不足に悩むことはなくなってきました。ピッチャーも攻撃陣が得点してくれるといい意味で大胆に勝負できますので、無駄な四球も減るでしょうし、リズムもよくなる。それが打線にも好影響を及ぼすと思います。

 今シーズンの阪神の勝ちパターンは、先制して、そのリードを小刻みな継投で逃げ切る。とくにリリーフの安定感は、セ・リーグのなかでも屈指です。先発がなんとか6回まで持ってくれれば、十分に勝機はあります。阪神とすれば、いかにこのパターンに持ち込むことができるかがカギになるでしょう。

 キーマンは......あえて誰というのではなく、試合に出る選手がそれぞれの役割をきっちりこなすことが大事になります。この先の戦いは間違いなく総動員になりますので、試合に出るすべての選手がキーマンと言えるでしょう。

 今年の阪神は雨天中止が多く、最も多く試合を残しています。大型連戦になるのではと危惧されていますが、私はそこまで心配する必要はないと思います。たしかに体力的には厳しいかもしれませんが、今の阪神にはこれぐらいの方が開き直って戦えるのではないかという気がします。うまく流れに乗れば、連勝も期待できますから。

 あとは、ヤクルトと巨人の直接対決で勝ち越せるかどうかでしょうね。ヤクルトとは6試合、巨人とは3試合を残しています。ヤクルトには最低でも4勝2敗、巨人には2勝1敗。仮に負け越すようなことになれば、正直CSは厳しいかもしれません。いずれにしても、巨人、ヤクルトとの直接対決が命運を握るでしょうね。

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