解説者3人が占う日本シリーズ。「DeNAの下剋上」予想が1人いた (4ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

門倉健氏(予想=DeNA4勝3敗)

 下馬評では、圧倒的にソフトバンクだと思いますが、DeNAのCSでの戦いぶりを見て、ラミレス監督の考えが選手たちにしっかり伝わっている印象を受けました。

 広島とのCSでも、今永昇太や濱口遥大といった先発投手をリリーフで起用しましたが、ああいう作戦は思いつきではできません。まず、本人たちにしっかり説明して納得させ、そして準備させる。何より、ふたりの性格や適性も頭の中に入っていたのではないでしょうか。

 ラミレス監督の引き出しの多さに驚きましたし、シーズン中にはなかったDeNAの"強さ"というのを感じました。とはいえ、ソフトバンクは勢いだけで勝てる相手ではないですし、しっかりと自分たちの野球をしないと勝負にならない可能性もあります。

 では、DeNAが勝つにはどんな野球をすればいいのか。DeNA打線は主砲の筒香嘉智を筆頭に、打点王のホセ・ロペス、首位打者の宮﨑敏郎と中軸の破壊力は凄まじい。CSを勝ち上がれたのも、彼らがしっかり打って得点できたからです。当然、彼らが中心となって打ち勝つ野球に持ち込みたいと思うのですが、ソフトバンク投手陣を簡単に攻略できるとは思えません。むしろ、少ないチャンスを確実にものにして、逃げ切れるか。DeNAが勝つには、打線よりも投手力が重要になると思います。

 ソフトバンク打線は楽天とのCSで塩見貴洋、辛島航に苦戦したように、左投手を苦手としています。DeNAには今永、石田健大、濱口と左投手が充実しています。その中でもキーマンに挙げたいのが今永です。

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