解説者3人が占う日本シリーズ。「DeNAの下剋上」予想が1人いた (3ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

西山秀二氏(予想=ソフトバンク4勝2敗)

 勢いならDeNAにあるような気がしますが、ソフトバンクから4勝するのは厳しいと思います。広島とのCSではラミレス監督の采配が面白いようにはまりましたが、それがソフトバンクに通用するのかどうか......あのときは広島の状態が悪すぎましたからね。

 今回の日本シリーズですが、私は両チームの"継投"に注目しています。ソフトバンクは絶対的クローザーのデニス・サファテを筆頭に、岩嵜翔、森唯斗、石川柊太、リバン・モイネロと層が厚い。DeNAにしてみれば、彼らにつながせないような試合展開にもっていけるかどうか。

 DeNAも守護神に山﨑康晃がいて、スペンサー・パットン、三上朋也、須田幸太、砂田毅樹、エドウィン・エスコバーらが揃っており、こちらも細かい継投を得意としています。さらに広島とのCSでは先発投手をリリーフで起用するなど、シーズンにない継投も見せました。

 ただ、継投というのは本当に難しい。タイミングが早くてもあとにシワ寄せがくるし、遅れると失点につながり、相手に流れを持っていかれてしまう。何より、ピッチャーの状態が全員いいとは限りません。試合展開、相手打者との相性、投手陣の調子など......とにかく短い時間で瞬時に決断しなくてはいけません。工藤監督とラミレス監督のベンチワークは要注目ですね。

 ともに打線は破壊力があって、継投を得意としている。ある意味、似たもの同士のチームといえるかもしれません。どちらも持ち味を発揮すればがっぷり四つのいい戦いになると思いますが、経験力の差、そしてソフトバンクには昨年のペナントレースで11.5ゲーム差を逆転され、CSでも敗れた悔しさがあるはずです。勝利に対する執念の差という意味でも、ソフトバンクに分があるのかなと思いますね。

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