大砲不在のロッテが掲げる「コツコツ得点野球」は通用するのか (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

── 新外国人のふたりの打者としてのタイプは?

「中距離ですよね。なので、出塁率と打率が最優先です(笑)。それができれば、外国人選手は当たれば飛ぶので、自然とホームランも20本に近づくんじゃないでしょうか。長距離打者として期待するより、打率を期待しながら、結果的にホームランが増えるというんですかね。その方が日本野球の繊細さというか、ピッチャーの制球力や変化球の多彩さにもついていけると思います」

 そして山下コーチから、井口資仁と、プロ4年目となる井上晴哉の名前も挙がった。特に井上は昨シーズン、一軍では35試合で2本塁打に終わるも、二軍では69試合で打率.342(首位打者)、15本塁打の好成績をマークした。

「井口は出塁率が高いですからね。井上も二軍では出塁率も打率も高く、自然とホームランもついてきましたよね。それを一軍で発揮してくれればという期待があります。今まではメンタルの部分で、一軍ではどっしり戦えなかったのですが、そこはもう大丈夫だと思っています。当然、ふたりには長打力もありますが、やはり出塁率に期待しています。これは本当に思っていることなので......すみません(笑)」

 山下コーチは昨年、二軍監督として井上のプレーを見ているので、その言葉には説得力があった。

 山下コーチから名前が挙がった井上にも話を聞いてみた。デスパイネが抜け、チームから"大砲"が抜けた現実をどうとらえているのだろうか。

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