山口俊の抜けたDeNA。石田健大「逆に楽しみにしてもらっていい」 (3ページ目)
── マウンドさばきといえば三浦大輔さんを連想しますが、何かアドバイスはもらいましたか。
「三浦さんからは、『マウンドにはひとりしかおらず、いざ上がったら投げるしかないんだから、自分の落ち着ける空間を作った方がいいぞ』と言われました。そうすれば、打たれてもリセットできるからと」
── 例えば、どのような動きをするんですか。
「僕の場合は、マウンドの後ろの方に降りて一呼吸入れます。そこでやらなければいけないことや、バッターの弱点などを冷静に整理して、再びマウンドに上がるようにします。するとピンチを防げる場面が増えて、以前との違いを実感しましたね」
── そういった点も含め投球術に幅が出てきたわけですね。ところで、先ほど名前が出た三浦さんはもうチームにはいません。石田選手は2年間しか一緒にプレーする期間はありませんでしたが、精神的支柱だった三浦さんがいない今だからこそ思うこともあるのでは?
「振り返れば、三浦さんという存在がいて、見られているからちゃんとやっていたという面も正直ありました。だけど、いなくなったことで、みんなが今まで以上に強く自覚を持つようになると思います。本当は三浦さんがいる間に優勝したかったんですが......。それは叶わなかったので、優勝して、一番に三浦さんに報告できればなと思います」
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