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「注目は初戦の大谷翔平の起用法」。
里崎智也が占うパCSファイナル (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「ひとつのプレーが契機になることがありますが、それはあとになってわかることであって、今は予想できません(笑)。ひとつ思い出すのが、2010年のソフトバンクとのCSファイナルです。この年、ロッテはシーズン3位から日本一にまで上り詰めましたが、ターニングポイントはCSファイナルの第5戦でした。あとひとつ負ければ終わりという試合で、ソフトバンク先発の大隣(憲司)をまったく打てず、『このまま負けるんかな......』と思っていたところ、6回からファルケンボーグが出てきた。

 たしかに、当時のソフトバンクは磐石のリリーフ陣がいましたし、シーズン通りの戦いを貫くなら継投の判断も間違っていません。ただ、あの試合に関しては、大隣にまったくタイミングが合っていませんでした。だから、代わったときはみんな『ラッキー!』と思ったはずです。結果論かもしれませんが、あのときに風向きが変わったのは間違いありません」

 日本ハムに話を戻すと、「エラーやミスはわかりませんが、確実にカギを握っているのは大谷翔平」と、里崎氏は言う。

「たとえば、大谷が2つ勝ってくれると計算すれば、増井浩俊、有原航平、高梨裕稔、メンドーサで1つ取ればいいわけです。1勝のアドバンテージというのはそれほど重いんですよ」

 今シーズンの投手・大谷は10勝4敗、防御率1.86。ソフトバンク戦は4試合に登板して2勝0敗、防御率1.26。9月21日のソフトバンクとの天王山では、8回1失点で勝利投手となった。

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