解説者・森本稀哲がビックリ「オコエ選手は......すごい!」 (2ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro寺崎敦●取材協力 cooperation by Terasaki Atsushi

 ところで、「全力疾走」についての話を聞いていて、疑問に思うことがあった。プロ野球のシーズンは長い。年間143試合を戦い抜くために、選手たちは時に力をセーブすることもあるのではないだろうか。その結果、全力疾走をしない選手が現れるのではないか。そんな疑問を森本にぶつけると、この言葉が返ってきたのだ。

「全力疾走で『もたない』って言っているヤツは、やめたほうがいいですよ。少なくとも、自分たちはそれをやってきましたから。ケガをしているならまだしも、体が元気なら走らないと。『足が張っていて走れない』と言うなら、試合に出ないほうがいい。その選手の普段の言動や取り組みによって、走らないことが『しょうがない』となるか、『言い訳』に感じるかが決まると思います」

 中田と西川のキャンプ中の練習を見た森本は、「2人とも目の色を変えてやっていました。あとはシーズン中に調子が悪くなったときに、この姿をどう見せるか」と、期待を込めて見守っている。

 森本が全力疾走にこだわる理由は「ダラダラしていると、いいチームはできない」という持論があるからだ。ソフトバンクのキャンプを見て、その思いはより強くなったという。

「シートノックを見ていても、ソフトバンクは一番良かったですよ。誰もダラダラやっていないで、すごくきっちりやっていました。こういうことができているから、強いことにも納得しました」

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