阪神・岩田稔、いらん子扱いから「アイツやりよる」と思わせたい

  • 岡部充代●文 text by Okabe Mitsuyo
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 金本知憲新監督のもと、11年ぶりの優勝を目指す阪神タイガース。その金本監督から「エースになる可能性がある」と期待されているのが、左腕の岩田稔だ。昨年は藤浪晋太郎、ランディ・メッセンジャーに次ぐチーム3番目の170回1/3を投げ、8勝をマーク。今季も先発ローテーション入りはもちろん、08年以来となる2ケタ勝利の期待もかかる岩田に、今シーズンへの思いを語ってもらった。

今季、自身初のタイトルを狙うと宣言した岩田稔今季、自身初のタイトルを狙うと宣言した岩田稔

―― 今年のキャンプにはどのようなテーマを持って臨みましたか。

「投球に関しては真っすぐを強く、押し込みを強く、というイメージでやっています」

―― 実戦初登板となった2月9日のシート打撃(打者9人、被安打2)を見て、金本監督は「真っすぐに力が出てきた」と評価していました。

「本当ですか。初めてにしてはよかったですし、順調に来ていると思います。疲労感もありながら、その中でどれだけ動けるかっていうのも確認しながらできています」

―― 疲れのピークがきたのは第3クールくらい?

「僕は第2クールでしたね。第1クールはずっと疲れをためておこうと思ったんです。体を『超回復』させるために。そうすることで、第3クールになってようやく動きだしてきたかなって感じでしたね。超回復させると、ベースよりもワンランク上の状態に回復するんです」

―― 第3クール最終日、2月14日の紅白戦では2回を投げて1安打無失点。6つのアウトのうちゴロアウトが5つという岩田投手らしい内容でした。

「そうですね。変化球の感覚もつかめてきました」

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