【12球団分析・楽天編】体重135キロのアマダーは貧打線を救えるか (2ページ目)

  • 石井祥一●文 text by Ishii Shoichi
  • photo by Getty Images

 だが、楽天は日本一に輝いた2013年以降、すっかり助っ人運に見放されてしまった。一昨年は立花陽三球団社長の肝いりでメジャーリーグの大物、ケビン・ユーキリスを獲得。しかし、これがケチのつき始めだった。

 3億円の大金をはたいて迎え入れたメジャー150発男は、シーズン序盤から実力を発揮できず、打率.215と低迷したまま左足の痛みを発症。わずか21試合の出場でアメリカへ帰国し、そのままユニフォームを脱いでしまった。

 昨季も、メジャー通算61本塁打のギャビー・サンチェスと2億5000万円で契約するも、起用法をめぐってフロントや首脳陣と対立を繰り返し、シーズン終了とともに戦力外となった。

 そんな中、希望の星は今季2年目を迎えるゼラス・ウィーラー。昨季年俸5000万円が示すように、サンチェスと比べて期待は薄かったが、9月以降は打率.336と打ちまくり、残留を勝ち取った。91試合の出場ながらチーム2位の14本塁打を放った打力が見込まれているだけに、今季はレフトに固定され、スタメンでの起用が増えそうだ。

 そして新外国人は、昨季メキシカンリーグで41本塁打、117打点で二冠王に輝いたジャフェット・アマダー。昨年の春季キャンプでウィーラーの体重100キロを超す巨漢ぶりが話題になったが、アマダーはそれをゆうに超える135キロ(公称)。これが本当ならNPB史上最重量選手となる。本職は一塁だが、今季は今江が三塁に固定され、昨年まで三塁を守ってきた銀次が一塁へコンバート。アマダーはDHでの起用になるだろう。

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