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秋季キャンプで見せた、巨人新体制の「高橋由伸らしさ」

  • 高松正人●文 text by Takamatsu Masato
  • photo by Kyodo News

 慣れ親しんだ宮崎の地で、毎朝散歩することから巨人・高橋由伸監督の一日が始まる。原辰徳前監督からバトンを受けて、40歳の若さで監督に就任。その高橋監督の最初の大きな仕事が11月7日から始まった秋季キャンプだった。

現役時代と同じ背番号24を背負い、練習を見つめる高橋由伸新監督現役時代と同じ背番号24を背負い、練習を見つめる高橋由伸新監督

 メイン球場のKIRISHIMAサンマリンスタジアムから室内練習場の木の花ドーム、さらに隣接するブルペン、旧室内練習場と移動し、時間の許す限り選手たちを見て回った。「僕自身、監督になったばかりで見たいことが多かったので」と、初日は昼食抜きの8時間ぶっ通しでチェックしていたほどだ。

 就任会見では、「今までの先輩たちが作られた伝統を守りつつ、自分らしさも出していきたい。不安もいっぱいありますが、覚悟をもって邁進していきたいと思います」と語っていた高橋監督。球団が求めたのは、"原野球の継承"と"現状打開"であるが、その中で少しずつ自分の色を出していく決意でいる。そのためにも、まずは選手を把握することが最優先だった。

 現状、巨人の一番の課題はリーグワーストのチーム打率.243に沈んだ打撃陣の底上げだ。高橋監督は、「来季に向け、大きく変えていかないといけない選手もいるし、とにかく今は見て、僕なりに感じていきたい」と語り、直接指導は行わず、見ることに専念。キャンプでの打撃指導は、高橋監督が入団時に打撃コーチだった内田順三コーチが行なっている。

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