巨人・原辰徳監督の「愛情」と「非情」の10年を振り返る (5ページ目)
ヤクルトとのCSファイナルステージ。原監督はかつて栄光に導いてくれた主力選手と心中覚悟で戦った。第1戦は内海が先発し、4回途中で降板となったが、なんとか試合を作り逆転勝利へとつなげた。また、当たりの出ない村田や長野も、積極的に起用した。
特定の選手に依存しすぎるとチームが停滞してしまう。厳しく接することで現状からの脱却を図り、新陳代謝を繰り返してきたのが“原野球”だったのかもしれない。だが、最後に原監督が見せたのは人情であり、そこには勝利を超越した選手への感謝が込められていた。
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