真中監督が熱く語る「ヤクルト優勝への確かな手応え」 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

―― 川端選手は、監督が理想とする“攻撃的2番打者”を実現しているように見えます。犠打数もリーグ最少です。

「送りバントが嫌いなわけじゃないんですよ(笑)。ただ、チームが序盤に2~3点失うことが多い中で、アウトをひとつ与えて送りバントで1点を取りにいく必要があるのかなと。そういう意味で、2番に川端を入れて攻めていくことが、今のチームの投打のバランスを考えると最適なのかなと考えています」

―― この先、バレンティン選手が復帰して、6番あたりに座るようなことになれば、さらに恐ろしい打線になりそうです。

「そういう計算はしていません。戻ってきてくれたらラッキーという感じです(笑)」

―― 先程、先発投手陣に不安があると言われていましたが、小川泰弘投手は復調の兆しがあります。

「そうですね。投球テンポなど、自分なりに改善してピッチングが変化しましたよね。8月26日の巨人戦でも、ピンチはあったけど落ち着いていましたし、ここに来て長いイニングを投げてくれるようになりました。ようやくエースらしいピッチングになってきましたね」

―― これからペナントレースは佳境に入っていきますが、ほとんどの選手が優勝争いを経験していません。

「自分たちが崩れなければ、最後まで優勝争いをできるという手応えはあります。ただ怖いのは、選手たちが緊張感や責任感から普段のプレーができなくなることですね。そこを心配して、選手への声のかけ方には気をつけています。厳しく言ったほうがモチベーションの上がる選手。放っておいたほうがいい選手。前向きな話をしたほうがいい選手。性格は人それぞれですから。監督としては1年目ですが、選手との付き合いは長いので、そのあたりは把握しているつもりです」

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