10勝も現実味。楽天・松井裕樹「2年目の進化」 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「今年、チームは間違いなく松井を則本昂大に続く2番手、もしくは3番手として期待していると思います。そのための課題としては、長いイニングを1年間通して投げ切れるプロとしてのスタミナをつけることですね。嶋も『昨年の松井はイニングを重ねると球威が落ちてきた』と言っていましたから。それができれば、10勝は軽くクリアできるはずです。楽天は先発陣が手薄なので、松井には頑張ってもらわないと……」

 長いイニングを1年間通して投げる――以前、松井に「イメージする理想のピッチングは?」と聞くと、こんな答えが返ってきた。

「3球で自分の有利なカウントを作ることです。できれば2球でカウント1-1を作って、3球ないし4球で打者を打ち取る。そうすれば球数も少なくすみますし、長いイニングを投げることができる。三振はそんなに狙いにいく必要はないと思っています」

 大きな期待を背負って挑む2年目のシーズン。松井裕樹の自信に満ちた表情からは、マウンドで躍動する姿しか想像できなかった。

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