2014.12.19

番記者が語る。未来の「常勝オリックス」を予感させた逆転劇

  • 波佐間崇晃(オリックス・バファローズ球団映像アナンサー)●文 text by Hazama Takaaki
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

番記者が見た2014年、我がチームのターニングポイント

「自分自身に腹が立つんです。とにかく、昨日の悔しさを振り払いたかった」

 10月12日。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦を前にT-岡田は黙々と早出特打を行なっていた。練習後に出たこの言葉は、あまりに彼らしいと思えた。

今季、チーム2位の24本塁打を放ったT-岡田

 CS初戦のT-岡田の成績は3打数1安打2三振。ヒットも詰まった当たりのショート内野安打。登録抹消されたウィリー・モー・ペーニャに代わって4番に起用されたが、チームを勝利に導くことはできなかった。

「初戦で打てなかった自分が不甲斐ない」と一点を見据え、グッと唇を噛んだ。シャツに印字されている「MISSION OCTOBER」という言葉が、彼の悔しさを物語っている様に思えた。チームはシーズン終盤から練習時にこのシャツを着用。勝利への執念をより強いものにする。10月のポストシーズンを勝ち抜くことが、彼らに託された使命だった。

 2014年シーズンの前半、オリックス・バファローズは掲げたスローガン通り「進撃」を続けた。4月の成績は18勝6敗で、前身の阪急ブレーブスが1978年に樹立した4月の月間勝利数17の球団記録を更新。春先の勢いそのままに前半戦を1997年以来の首位で折り返す。