2014.10.14

巨人・内海哲也が持つ球界トップクラスの3つの武器

  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

エースの響き~ブルペン捕手・中谷仁が見た「超一流の流儀」
巨人・内海哲也(2)

 中谷仁です。私は今、子どもたちに野球を教えながら、自分自身も勉強の日々を送っています。私は選手、ブルペン捕手として16年間プロの世界に身を置いてきました。阪神、楽天、巨人、さらには2013年のWBCで数多くの超一流と呼ばれるエースたちの球を受け、彼らの凄さを知ることができました。これまで私が彼らと過ごした貴重な時間を振り返り、彼らの人間性、能力の高さに迫りたいと思います。前回に続き、クライマックス・シリーズ(CS)のカギの握る男・内海哲也についてお話をさせていただきます。
(前回の記事はこちら)

今シーズンは7勝9敗と5年ぶりに2ケタ勝利を逃した内海哲也

 私が巨人にいた頃、内海を見て感心したのは、練習量の多さです。グラウンドにいちばん最初に来て、ひとり黙々と走り込んでいる。東京ドームでナイターの試合がある時は、まだ球場の照明がついていない午前中から練習していました。また、横浜スタジアムや神宮球場で試合の時は、二軍のジャイアンツ球場(川崎市)に来て、走り込みをしている時もありました。だから、私の中で内海といえば、いつもランニングをしているイメージがあります。

 ただ、プロを目指す子どもたちに勘違いしてほしくないのは、内海はやみくもに走っているわけではないということ。体幹を強化することを目的にしてやっていると聞きました。走り込みによって作られた強靭な体が、彼のピッチングを支えているのです。最近の若い投手は、走り込みよりもウエイトを中心にトレーニングする選手が増えていますが、内海を見ているとランニングの重要性にあらためて気づかされます。そんな内海の姿を見ているからでしょうか、巨人の投手は本当によく走ります。

 そして内海について印象に残っているのは、いろんな人に意見を求めていたことです。「僕のフォーム、どうなっていますか?」と、コーチやブルペン捕手の意見を聞き、ビデオで撮影して、細かくチェックしていました。巨人のエースとなっても、常に向上心を持って練習に取り組んでいました。