2013.02.14

【プロ野球】赤ヘル打線復活のカギを握るのは、あのドラフト1位選手

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • 小内慎司●写真 photo by Kouchi Shinji

2010年には61試合の出場ながら14本塁打を放った岩本貴裕 1991年のリーグ制覇以来、優勝から遠ざかっている広島カープ。Aクラス入りも15年連続で逃しており、昨シーズンも9月上旬までスワローズとクライマックス・シリーズ(CS)進出を争ったが、その後失速。結局、61勝71敗12分の4位に終わった。

 その失速したいちばんの理由は打線の低迷にあった。チーム打率.233はベイスターズと並んでリーグ最下位。特にCS争いを演じていた9月は、24試合で完封負けが5試合もあり、チーム打率.220、得点40(1試合平均1.67点)と深刻な得点力不足に陥った。だが、今シーズンはその打線に明るい兆しが見えている。

 それが栗原健太の復帰だ。昨年、栗原は右ひじの変形性関節症が悪化して、シーズン途中にも関わらず手術に踏み切った。そのため21試合の出場にとどまり、本塁打0、打点5という成績で終わった。前年の2011年は14本塁打、87打点を叩き出した栗原の離脱が、カープ打線が低迷した最大の要因だったと言っても過言ではない。

 その栗原はリハビリを終え、キャンプ前の合同自主トレから若手と一緒に精力的に打ち込みを行なうなど、完全復活に向けて手応えを掴みつつある。キャンプで栗原の状態を見たカープOBで評論家の小早川毅彦氏は、次のように期待を語った。

「キャンプ序盤の動きを見る限り、栗原に打線の軸を任せても大丈夫だと思いました。栗原にはシーズンを通して4番を打ってほしいですね。4番というのは、数字だけでなく打線の精神的支柱の役目もある。生え抜きで、実績も経験もある栗原がシーズンを通して4番に座ってくれれば、去年のような打線の低迷は解消されるはずです」

 たしかに、栗原の復活は打線を強化する上で欠かせない。しかし、それだけではまだ物足りないのも事実だ。昨年は堂林翔太がオールスターに出場するなど、ちょっとしたブレイクを見せた。今年、堂林に続くような選手が出てくる可能性はないのか。