2012.11.21

【プロ野球】阪神は藤浪晋太郎をどう育てるのか?
「藤浪会議」の中味と今後

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 日刊スポーツ●写真 photo by Nikkansports

契約金1億円、年俸1500万円+出来高で仮契約を済ませた藤浪晋太郎「プロでやるからには新人王を目指したいです」

 甲子園で春夏連覇を達成し、横浜高校から西武に入団した時の松坂大輔の言葉だ。それから14年。今年の夏に史上7校目の春夏連覇を達成した大阪桐蔭高校の藤浪晋太郎は、阪神との仮契約の場で1年目の目標を問われ、こう言った。

「1年目の目標は具体的にはありませんが、とにかくチームに貢献したい。ただ、焦る必要はないし、何年かけてでも結果を出せればいいと思っています」

 ドラフト前からも、「プロ1年目」についてのコメントを求められるたび、藤浪は「特に1年目の活躍にはこだわっていません」と言い続けてきた。

 こんなエピソードがある。高校入学時、西谷浩一監督との面談で目標を聞かれ、多くの選手が「1年の夏からメンバー入りしたい」と答えたのに対し、藤浪は「1年秋の新チームからメンバーに入れたらいいと思います」と語ったという。安易な目標は決して口にしない。まずはその世界を肌で感じてから、目標を設定していくのだ。

 一方で、藤浪を受け入れる側の阪神首脳陣はどう考えているのか。秋季キャンプが行なわれている高知で、11月7日の夜「藤浪会議」なる会合が開かれた。参加したのは、南信男球団社長、中村勝広GM、高野栄一球団本部長、和田豊監督、黒田正宏ヘッドコーチ、中西清起投手コーチ、佐野仙好統括スカウトら、総勢10人。