【プロ野球】オリックスのリリーフ陣を支える「ミスター・コンスタント」平野佳寿 (3ページ目)

  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

「光原さんのピッチングはごっつコンスタントでした。練習でも、ここまでやると決めたことは、みんなが帰っても最後まで必ずやり通してました。まだ足らんと思うと、妥協せずに納得するまでやりきる。この意識がええコンディションにつながっているように思えたんです。これをやっていれば、ボクも(プロに)いけるやろうって」

 こういう話の時の平野にはすごみがあった。

「光原にしても、平野にしてもそうやったんですけど、試合だけコンスタントっていうピッチャーは時々いますよね。でも、あのふたりは練習でも悪い時がないんですよ。練習でもコンスタントにやれる選手、そうはいませんからねぇ」(勝村監督)

 昨年リーグ4位だったオリックスだが、今季は最下位に甘んじている。金子千尋、寺原隼人、西勇輝と期待の先発陣が軒並み故障。毎日野球をやっていれば普通にある話だが、これは痛かった。

 こうなると、負担は「後ろ(リリーフ)」にかかってくる。だが、9月になって守護神・岸田護が右内転筋を痛め、戦列を離れた。今シーズン、セットアッパーとしてすでに60試合以上投げている平野。岸田に代わり、オリックスの新ストッパーとしてマウンドに上がる。

 プロに入団して3年間はローテーション投手として投げていた。学生当時とは一転、調子の波が大きかったが、リリーフに「異動」した一昨年から再び持ち味を発揮して、安定したピッチングを続けている。

 ミスター・コンスタント――そんな彼の底力を、今こそ見せつける時がやってきた。

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