【プロ野球】大物選手が続々と流出したパ・リーグ。新戦力の台頭はあるか? (2ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • 繁昌良司●写真 photo by Hanjo Ryoji

 投手ばかりでなく野手のリーダー格・川﨑宗則もマリナーズ入団が決定し、チームを去ることになった。2年連続でフル出場を果たし、内野の要でもあったショート・川﨑の穴は大きい。現時点では8年目の明石健志と3年目の今宮健太がレギュラー獲得に近いところにいる。20歳の今宮は「野球人生の中でもこれほどのチャンスはもうないかもしれない。守備には自信がある。打撃力アップがテーマ」と、昨季のMVP内川聖一のもとで自主トレに励んでいる。

 日本ハムは近年Aクラスの常連に定着していたが、ポスティングシステムでメジャー移籍を目指すダルビッシュ有への依存度が大きかった。そのダルビッシュが移籍となれば、どんな新戦力がローテ入りのチャンスを掴むか注目だが、若手は順調に成長している。

 昨シーズン、ファームで7年ぶりの優勝を飾った日本ハムは、イースタンの防御率ランキングでベスト5に3人が顔を並べるなど、若手投手陣が充実しているのだ。トップが左腕の吉川光夫(9勝3敗、防御率1.64)で、以下、3位に糸数敬作(4勝3敗、防御率2.28)、4位に中村勝(8勝5敗、防御率2.59)が続く。

 なかでも注目したいのが、今季3年目を迎える中村だ。1年目にはダルビッシュ以来の高卒ルーキー初先発初勝利をマークした逸材。年齢的にもまだまだ成長が望め、今年どこまで成長するのか、首脳陣の期待も高い。また、2年目を迎える斎藤佑樹が昨季6勝からどれだけの上積みができるかにも期待が集まるところだ。

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